朝日村へ移住された方のインタビュー

朝日村への移住について生の声をお届けします

インタビュー01 移住者

あるがままの自然の中に見つけた、心豊かな暮らし。

大久保 正晃 さん(41歳)

家族は妻、子ども1人。4月に第2子誕生。地域おこし協力隊員として2年前に朝日村に赴任。天然素材による染織を仕事とするほか、野菜・米づくり、味噌・しょう油づくりを行う。自宅に染め物の店舗兼カフェを開く予定で、村で進めるゲストハウスの経営計画にも参画している。

3人の家族が写った写真。木造の家の中で座りながら、父親や手振りをしながら話しており、母親は父親の右隣で小さな子供を抱きかかえながら話を聞いている。

朝日村に移住を決めたのはなぜですか。

東京で勤めのかたわら夫婦で染織を楽しんでいたのですが、その地の天然素材を使って本格的に染織をやりたいと思ったこと。そして、第1子が生まれること。ならば自分たちで食べるものも自分たちで作りたいと、田舎への移住を考えました。東京は消費のサイクルで生きていますが、僕たちは生産のサイクルを作りたいと思ったんです。

移住候補地は、僕が地域おこし協力隊としてできる仕事から長野県に絞りました。朝日村は県内でも雪が少なく、カフェやゲストハウスもやりたいと思っていたので、友人がたくさんいる東京にも近くアクセスが良いことが決め手になりました。

住宅は今風の家は嫌だったので、役場に探してもらい、運良く築150年の古民家が見つかりました。大工さんに教わりながら自分たちで手を入れ、今も1階部分を染め物などを売る店舗とカフェにしようと改装中です。村から古民家改修補助金が出るのも助かっています。

スローライフを目指されたのですが、実際の暮らしはいかがですか。

僕は地域おこし協力隊の仕事で役場などに出かけるほか、村で採れた草木で染織したり、米、野菜、味噌、しょう油づくりもしています。妻は、今は子育て中心の生活で、自然豊かな家の周りや子育て支援センター(わくわく館)で娘を遊ばせています。

朝日村は身近に豊かな自然があり、とても静か。星空もすごくきれいです。村では人との距離が近く、私たちのことも何かと気にかけてくれるので助かっています。ここにはストレスが少なく、とてもリラックスした穏やかな暮らしがあると実感しています。

でも、実は生活はすごく忙しいんです(笑)。面倒くさいことを面倒くさがらずにやる、というのが僕らのコンセプトですから。そのひとつひとつに発見があり喜びがある。得られるものはとても大きいですよ。

朝日村での子育てについてどう感じていますか。

3歳児からの保育料は無料、医療費は高校生まで無料と、子育て支援が充実しています。娘は朝日村で生まれましたが、わが家の大家さんが、村で生まれた“村の子”のためだからと古民家の改装も任せてくれました。都会のように子どもが騒ぐと苦情がくるなんてこともなく、子どもたちは本当にのびのびと育っています。村全体で子どもたちを気にかけ、子育てを支援してくれている感じがして、とても良い環境ですね。

移住を考えている人にアドバスをお願いします。

移住はまったく知らない土地に飛び込んでいくので、すごく勇気がいります。でも、飛び込んでしまえば絶対に何とかなる。“いつか”田舎ぐらしをしたいと思っているなら、“今”行動するのがベストです。やってみれば楽しいことばかりですよ。

インタビュー02 JA松本ハイランド

意欲的な生産者が多く所得も高く安定しています。

足立 靖 さん

松本ハイランド農業協同組合朝日支所
営農生活課長
兼朝日地区営農センター長

男性を左斜め前から撮影した写真。男性は眼鏡とグレーの作業着を身に着け、手振りを入れながら話している。

朝日村の農業の特徴を教えてください。

朝日村は準高冷地の気候に適したレタス、キャベツなどの葉洋菜を中心に、白菜、ブロッコリー、スイートコーン、ズッキーニなど、さまざまな品種がバランス良く栽培されています。例えばレタスは、3月に定植し5月に出荷が始まります。これを繰り返し、同じ畑で年に2~3回収穫できるので、収益性は長野県でもトップクラス。意欲的な生産者が多く、所得も高く安定しています。

生産者のまとまりも良く、20~30代は青年部、40~60代は壮年部、その上は実年部を組織し、活発に情報交換や最新技術の勉強などを行っています。生産者同士のコミュニケーションがここまで活発な地域はなかなかないと思います。特に青年部は農業を始めて間もない人もいるので、スキルアップを目指した情報交換や仲間づくりには特に積極的で、とても活気があります。

JA松本ハイランドとして生産者のサポート体制をどのように整えていますか。

苗や土づくり、どんな肥料、品種が良いのかなど栽培に関することから農地の貸し借りまでさまざまな相談にのり、細かな指導・支援を行っています。確定申告時の経営指導、作付面積を増やせば1反歩あたり数万円の補助、営農資金のローン相談、農業用ハウスのリース事業など、農家経営をしっかり支える体制も整えています。

さらに農業後継者の支援策として、子や孫が農業を継ぐと1軒あたり20万~40万円の支援金を提供する親元就農支援事業も行っています。

朝日村で農家を継ごうか迷っている人にアドバイスをください。

新たに農業を始めるのは不安もあると思いますが、農地ホスピタルというJA子会社で栽培研修も行っています。しっかりとした支援体制があるので安心して戻ってきてほしいですね。朝日村の農業の魅力は、自分の考え次第、そして頑張れば頑張っただけ収益が上がること。とてもやりがいのある仕事だと思います。自然相手なので難しい面もありますが、消費者においしいもの、品質の良いものを届けようという思いで生産すれば必ず所得が上がると思います。頑張って取り組んでいただきたいですね。

インタビュー03 移住者

自家栽培十割そばを提供し、土に根ざしたライフスタイルを実践。

藤森 俊樹 さん(43歳)・幸恵 さん夫妻

家族は妻、子ども1人。出身地の松本市で6年間会社勤めの後、環境に負荷をかけないライフスタイルの実践を目指して脱サラ。東京での修業、大町市、安曇野市などでのそば店経営を経て、2013年朝日村へ。築百年の古民家を改修した「ふじもり」(店舗兼住まい)で自家栽培・自家製粉・十割のそばを提供し、村内外から訪れる多くのお客で賑わう。

3人の家族を写した写真。木造の家の床の上、上下黄土色の服を着た笑顔の父親はあぐらをかいて娘を抱きかかえており、その左隣で上下白い服を着た母親は正座をして微笑んでいる。

どんな経緯でおそば屋さんを開くことになったのですか。

東京の工業系大学を卒業後地元松本に戻り、6年ほど工業関係の会社に勤める間に、地球環境を壊さない生き方をしたいと思うようになりました。そのためには食から変えなければいけないと気づき、会社を辞めることを決意。田んぼや畑をしながら食の店をやろうと漠然と考え、東京で自然食(マクロビオテック)レストランなどで2年ほど勉強していました。そんな時、たまたま妻の友人が大町市に持っていた畑と田んぼ、古民家が借りられることになり、念願だった土に根ざしたライフスタイルを実践することにしました。

その後、素人ながらそば打ちの技術を活かして現金収入を得たのがきっかけとなり、安曇野市に自分のそば屋をオープン。4年間たくさんのお客様に来ていただきましたが、大家さんの都合で閉店することになりました。お客様には申し訳なかったのですが、これをチャンスと考え、もっと本格的に畑と田んぼができる環境でそば屋を開こうと物件を探しました。

朝日村に物件を見つけた時、選ぶ決め手となったのは。

紹介されたのは築百年の古民家で、修復不可能かと思うほどボロボロの状態でした。幸運にも朝日村で良い大工さんと出会い、店舗兼住まいとして使えるよう立派に改修できたことが移住成功の大きな要因だと思います。

奥様はどんな思いでしたか。

この養蚕農家の古民家に出会った時、とてもワクワクしました(笑)。私は日本の戦前の暮らしにすごく興味があり、これは昔ながらの暮らしを見直せる素晴らしいステージだと思いました。暮らしてみて、本当にこの地の気候風土を活かして建てられているんだなと実感。心配だった冬も薪ストーブひとつで暖かく快適に過ごせて、とても満足しています。

歩いて行けるところに広い畑(1町6反)があり、それだけで生きていける環境も心強いです。また朝日村に来た時、皆さんがとてもあたたかく迎えてくれて、とても有難かったですね。3歳の娘と散歩しているとよく声をかけてくれるし、村の皆さんに見守られながら子育てをしているという感じがしています。

お店を経営する上でのこだわりは。また経営状況はいかがでしょうか。

そばは自家栽培の玄そばを中心に、ネギや辛味大根も畑で取れたものを使っています。水は裏山に湧くおいしい水。昔ながらの製法で醸すしょう油、調味料にこだわり、不自然な食材は使わず、子どもに安心して食べさせられる料理を提供しています。村内はもとより村外からわざわざ来ていただくお客様も多く、おかげさまで毎日忙しく営業を続けています。

移住を迷っている人にメッセージをお願いします。

人生の方向を変えようという時は、自分がワクワク楽しいと思う方向に行けばいい。私はそういうふうに選んで今の暮らしを手に入れました。朝日村はとても落ち着けるところ。もし移住をお考えでしたらぜひお立ち寄りください。おいしいおそばをご用意してお待ちしています。

この記事に関するお問い合わせ先

企画財政課 企画・DX推進係

〒390-1188
長野県東筑摩郡朝日村大字古見1555-1
電話:0263-99-4107 ファックス:0263-99-2745
お問い合わせフォームはこちら